
子育てのヒント
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【子育てヒント】子どもの夏バテ
非常に暑い日本の夏
日本の夏は日差しが強く気温が高い上、ジメジメと湿度もあり、近年は子どもにとって危険な気候になってしまいました。
熱中症も気をつけなければいけませんが、ちょっとしたきっかけでも大人が気が付かないうちに体調を崩しがちです。
幼児期から危険な暑さへの対処方法や、安全な過ごし方で乗り切りたいですね。暑い屋外で遊ぶときは
子どもには外遊びもさせてあげたいですが、真夏の外遊びは細心の注意が必要です。- 真夏の日中の外遊びは控えましょう。
午前中や夕方の涼しい時間帯に帽子をかぶり、日陰を選んで遊びます。
散歩や軽い運動がいいですね。
日差しの強い日中に遊ぶなら30~40分が限度です。 - 水分補給はこまめにしましょう。
水が望ましく、少量でもよいので20分おき、1時間に3回摂るのが目安です。
汗をたくさんかくときは、スポーツドリンクの薄めたものでも良いです。 - 汗をかいたら着替えましょう。
外で遊ぶときは、あらかじめ着替えを持っていき、遊び終わったらしっかり汗を拭き、着替えます。
汗を放っておくとあせもの原因になりますし、汗をかいたまま涼しい屋内に入ると、身体が冷えて体調を崩してしまいます。
涼しい屋内にいるときは
涼しい屋内でも意外と体調を崩しやすいです。
子どもは体調の変化に気づきにくかったり、言葉にしにくいので、大人がときどき声をかけて気を配ってあげたいですね。- 室温の温度設定はなるべく高めにしましょう。
冷房で冷えた部屋にばかりいると、体温調整や発汗が上手くできなくなってしまいます。
冷房による冷えで夏バテしてしまうのは、大人も子どもも同じですね。 - 冷房の設定温度や風の向きに注意しましょう。
冷房を自動運転にして設定温度に気を付けていても、部屋の中での温度ムラはどうしても発生してしまいます。
子どもがいる場所は冷房の風が直接当たらないようにする、扇風機を併用して部屋の空気を循環させるなどして、冷えすぎないように注意しましょう。 - 温度差にも注意しましょう。
暑い外と涼しい室内の温度差により、だるさや気分の悪さを感じることがあります。
特に商業施設などは室内温度が低めに設定されているので、そういったところへ出かけるときは、羽織るものも用意しておきましょう。
熱帯夜が続く真夏の夜は
睡眠は子どもの成長にはとても大切です。
真夏の夜に寝苦しくて眠れないと、体調にも大きく影響するので、良質な睡眠が摂れる環境を整えましょう。- 夜更かしをさせないようにしましょう。
夏の間は昼間が長いので、つい遅くまで遊んでしまい、就寝時間が遅くなりがちです。
生活リズムを崩さず、できるだけ同じ時間に眠りにつき、たっぷりと睡眠時間をとりましょう。 - 寝室の冷房の設定温度は涼しいくらいでも良いです。
子どもにとっての寝室の適温は大人よりも低いそうです。
温度設定は24~26度くらいを目安にして、布団やタオルケットをしっかりと掛けると良く寝られますよ。
子どもがすぐに布団をはいでしまう場合や、寒がりな大人と一緒に寝るときは温度設定が難しいですが、ご家庭でどの温度設定が良いか、いろいろ試してみてください。
ただし、冷房の風が直接当たる場所に子どもを寝かせないよう気をつけましょう。 - 朝起きたら水分補給を忘れずに。
起床後は、朝食の前に一口でも良いので水分補給をしましょう。
起きたばかりは、子どもの身体は意外と脱水状態になっています。
うっかり水分補給せずに、朝食も水分の少ないパンなどを食べるだけで出かけて、出かけた先で熱中症になってしまった例もあります。
食事で夏バテを予防する
夏は夏が旬の食材を摂ることがもっとも理にかなっていると言われます。- 緑黄色野菜の多くは夏が旬です。
トマト、キュウリ、ピーマン、ナス、カボチャ、オクラなど、栄養価の高いものをしっかり食べさせましょう。 - ビタミンB群を含む食べ物は夏バテに効果的です。
豚肉・うなぎ・かつお・まぐろ・いわし・さば・アボガド・納豆・チーズ・牛乳・卵などは積極的にメニューに取り入れたいですね。 - アイスやジュースなど、冷たいものはほどほどに。
冷たいものの摂り過ぎは体内が冷えて夏バテの原因になってしまいます。 体を温めるスープやお味噌汁に夏野菜をたっぷり入れてもおいしいですよ。
- 真夏の日中の外遊びは控えましょう。
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あせも[子育てのヒント]
あせもは皮膚についた汗や汚れが汗腺をふさいでしまうことが原因でできます。赤ちゃんや幼児は、大人と同じ数の汗腺をもち、新陳代謝も活発です。汗や汚れを放置しておくと、汗腺をふさいで「あせも」になってしまいます。
症状
赤いブツブツした湿疹ができます。できるところは・額・頭・首・手足のくびれたところ・脇の下・背中・おしりなど汗がたまりやすい場所にできます。 かゆみがあるので、不機嫌になります。
治療&ケア
皮膚を清潔に保つことがいちばん大切です。タオルで拭くより、石けんで洗い流す方が効果的です。 ひどいときは、皮膚科にいって処方してもらいましょう。 ※あせもができてしまう前に、予防をすることが大切です。予防
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- ・汗をかかないように、部屋を涼しくしましょう。
- ・汗をかいたら、こまめに拭きましょう。
- ・汗で湿った下着や服は、こまめに取り替えましょう。
- ・汗をかいたときは、シャワーをあびせましょう。
- ・ぬるめのお湯で入浴させ、入浴後はタオルでしっかりと拭きましょう。
- ・湿疹をかきこわさないように、子どもの爪を短く切っておくようにしましょう。
- ・基本的にベビーパウダーはつけないほうがよいです。(汗腺をつまらせてしまう)
- ・つける場合は薄くつけましょう。
あせものより
あせもをかきむしってしまい傷ができます。傷に細菌がつき化膿することをいいます。 あせものよりは、頭の中や皮膚のやわらかい部分にできやすいです。 化膿するのでジュクジュクして痛みます。あせものよりを放置しておくと、あとが残ったり、髪の毛が抜けたりりしますから、早めに皮膚科で受診しましょう。
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雨の日の遊び[子育てのヒント]
梅雨に入ると雨降りがつづき、外遊びができないために親も子どももストレスがたまってしまいますね。
部屋の中は散らかったおもちゃでいっぱい・・・・ 大きな声な声をはりあげる・・・ ドタバタと走り回る・・・ 親子でツンツン、プンプン、こんな関係はよくありませんね。さあ!思い切って雨でも外に出てみましょう
雨も大切な自然物と考えて、積極的に関わってみると案外楽しいものです。
例えば・・・ 長靴を履いて、レインコートを着て、「ピチャピチャ!バシャバシャ!」水たまりを歩いてみましょう。
水が跳ね上がる様子や、水の音や、しぶきがかかった時の水の冷たさなど、「五感」をフル回転させる良いチャンスです。
また、現在はほとんどの道がアスファルトですが、土のある公園で、雨でゆるくなった地面を探してみましょう。
長靴をはいて足で「グニャ!グニャ!」の感触を確かめるのも楽しいですよ。
もちろん足だけでなく、手で触ってみましょう。 雨が葉っぱを伝う様子・雨水がどこを通って流れるか・・・などをジッーとながめて観察力が養いましょう。この時、子どもだけでなく、お父さんやお母さんも一緒に遊んでみましょう。
きっと童心に戻り、楽しくて、キャッキャッとはしゃいでしまうでしょう。
一緒に遊んだことが親子の共通話題になり、寝る前の素敵なコミニュケーションになること間違いなしです。遊んだ後は…
遊んだ後はよーく手足を洗い、濡れた体を拭いておくことも大切です。
部屋に戻ったら、遊んだこと、雨に濡れた葉っぱのようすなどの絵を描いてみることをおすすめします。
また、大きさの違う大・中・小のてるてる坊主を作ってみるのもおもしろいですよ。
『雨』と仲良くなって、楽しい梅雨どきをお過ごしください。
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子どもの紫外線対策
紫外線を正しく理解して対策しましょう
昔は「子どもは真っ黒に日焼けしているほうが健康的」というイメージがあり、夏休み明けの子どもたちはこんがり日焼けしていたものです。
現代では紫外線は皮膚がんや白内障などの原因になり、皮膚に非常に悪影響があると知られています。
また乳幼児の肌は、大人の肌よりも紫外線のダメージを受けやすいと言われ、1998年には母子手帳から「日光浴」の項目が削除されました。
では具体的に子どもにとって、どのような紫外線対策が有効なのでしょうか。紫外線の強い時期・時間一年を通して紫外線が強い時期は4月から9月、特に6月から7月にかけては紫外線がもっとも強く注意が必要です。
一日のうちでは10時から14時までの間です。
この時間帯は屋外で過ごす時間をなるべく少なくする工夫をしましょう。
また、曇りの日でも晴れた日の60~80%の紫外線が届くので油断は禁物です。紫外線を避けて上手に遊ぶ日陰に入ると紫外線量は半減するので、日陰を選んで遊ぶようにしましょう。
帽子をかぶることも有効です。
つばが7cmある帽子なら、顔に当たる紫外線の60%をカットでき、目を守ることもできます。積極的にUVカットグッズの利用を- 日焼け止めクリーム
子ども用の肌に刺激の少ないものを選び、顔や手足にまんべんなくたっぷり塗ります。
2~3時間おきに塗りなおすと効果が持続します。
なお、虫よけスプレーなどは日焼け止めクリームの後に使いましょう。 - UVカットウエア
最近は子ども服でもUVカット機能のあるものが増えています。
そういった洋服は日差しを遮るためにあえて肌を覆う長袖、長ズボンもあるので、時間や場所によっては利用するとよいですね。
水着についても、子ども用のラッシュガードなどが一般的になり、肌を守りながら海水浴する子どもも多くなっています。 - 子ども用サングラス
目も紫外線から守る必要がありますので、UVカットサングラスを子どもに着用させることもあるでしょう。
屋外を歩いているときや、座ってくつろいでいるときは着用すると良いですが、身体を動かす際は危険なので外しましょう。
子どもにとって適切な紫外線対策を
過度に紫外線を気にしすぎて、日中の外遊びを厳格に制限したり、体温の放熱を妨げるほどの衣類の着用は好ましくありません。
紫外線は骨を丈夫にするビタミンDをつくるメリットもあり、一日数分の日光浴は必要であるとも言われています。
日差しを上手によけて、元気に遊んで夏を過ごしたいですね。 - 日焼け止めクリーム
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風疹
風疹は妊婦の感染で赤ちゃんの障害リスクが高くなる
風疹は、免疫のない妊婦が感染すると母子感染して、赤ちゃんが「先天性風疹症候群」になるリスクが高くなります。
そのため日本では、妊娠初期の妊婦検診において風疹の抗体検査が行われます。
妊婦には風疹ワクチンを接種できないので、風疹の抗体が少ないと診断された場合、感染を防ぐため人ごみを避けるようにと医師から指示があるようです。
妊娠した後では感染機会を減らすために行動を制限する自己防衛しかできません。
妊娠の予定がある場合は、風疹の抗体検査や予防接種を積極的に検討しましょう。
成人男性からの感染リスクが課題
加えて、妊婦の周囲の人たちが免疫を持っている必要があります。
特に現代の日本では成人男性の抗体価が少ない現状が問題視されています。
近年では2012年~2013年と2018年に国内で風疹の流行がありました。
この時の感染報告数の9割以上が20歳以上の成人で、そのうち、男性の感染が女性の4倍近かったという調査結果があります。
これは、国内の予防接種制度の変遷において、特定の世代の男性に、子どもの頃予防接種の接種機会がなかった影響があると言われています。
対象の成人男性に対しては、自治体が風疹ワクチンの無料接種を行っていることもあるので、心配な方はお住いの自治体やかかりつけ医などに相談してみましょう。
《風疹の予防とワクチンについてのQ:A》
◆風疹はどうすれば予防できますか?
確実な予防法はワクチンです。一回の接種で95%以上の人が免疫を獲得できます。
妊娠を予定していて心配な場合は、早めに予防接種を受けることを検討しましょう。
また赤ちゃんを守るために、パートナーにも予防接種を検討してもらいましょう。
◆風疹に一度かかれば、二度とかかりませんか?
一般的には抗体価が持続するので感染しないと言われていますが、個人差もあります。
心配な場合はかかりつけ医に相談しましょう。
◆妊娠を予定している場合、いつごろワクチンを受ければいいですか?
妊娠の2ヶ月以上前に予防接種を受けることが推奨されています。
◆大人がワクチンを受けてもよいのですか?
子どものころに受けた人が、二度目のワクチンを受けても問題ありません。
備考
《風疹とは・・・》 空気中に飛んだ唾液などに含まれるウイルスを通じて、人から人に感染する病気。
全身の発疹、発熱、リンパ節の腫れなどが特徴だが、症状が軽い為、はっきりしないことも多い。
俗に「三日はしか」とも呼ばれている。
《先天性風疹症候群とは・・・》 妊娠初期の妊婦が感染すると、胎盤を通じてウイルスが胎児に感染し、赤ちゃんに難聴や先天性白内障、心臓の異常がおきる可能性がある。 -
子どもの好き嫌い(3)
子どもの好き嫌いを直すには?
「子どもの好き嫌い(2)」の記事の次の内容を再度確認してみましょう。
- 親が美味しそうに食べる
- あきらめない
- ほめましょう
- 交換条件はダメ
次にもう少し具体的に考えてみましょう。
1.好き嫌いは成長の一過程
1歳までは、なんでも好き嫌いなく食べていたのが、1歳を過ぎると「味」「色」「形」が認識できるようになり、好き嫌いをするようになってきます。
それは、「食べ物の区別ができるようになった証拠」といえるので、成長の一過程としてとらえ、むしろ喜んでいいことでしょう。
2.歯ごたえを楽しませる
歯が出はじめてからも、食べ物を全部柔らかくしてしまうのは問題です。
やわらか過ぎない歯ごたえは大切です。
また、煮るだけでなく「炒める」「焼く」「生」など、調理方法を変えてみるのも歯ごたえがあって、楽しんで食べてくれるでしょう。
3.ばっかり食べ
同じものばかり食べる「ばっかり食べ」は親として気になるようです。
これも「好きなもの」ができた訳ですから、成長の一過程と考えましょう。
同じ栄養素が他の食品で取れていれば心配はありません。
むしろ、あまり神経質にならないようにしましょう。
4.慣れない食品は少量から
たった一度食べないからといって「嫌い」と決めつけてはいませんか。
あきらめないで根気よく何度も食卓に出し続けることが好き嫌いを直す大切なコツです。
決して嫌いなのではなく、「慣れていないだけ」なのです。
そのとき気をつけることは、大量にドサッ!と出さないことです。
慣れない食品は少量から、また全部料理の中に混ぜ込んで隠してしまうより、半分は形を出しておきましょう。
混ぜ込んだ食品を食べた時「嫌いと思っていたにんじんが食べられた!」、「すごいね!○○ちゃんはこのにんじんが食べられたね」。
このようにほめてあげれば、きっと子どもの自信にもなりますね。
5.ニコニコ顔はビタミン剤
大切なのは、大人がおいしそうにニコニコ顔で子どもの嫌いなものを子どもの前で食べることです。
決して叱らないこと。
楽しい雰囲気は「食育」として、最も大切なことです。
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子どもの好き嫌い(2)
好き嫌いを直す方法
大人がおいしそうに食べて見せる一緒に食事をする人が、子どもの前で嫌いな物をおいしそうに食べてみせましょう。
少しおおげさなくらいに「わぁー!おいしい!」とにこにこした顔で、ほっぺをたたいてみたりするといいですね。
そんなにおいしいのなら、一口食べてみようと必ず思うはずです。
あきらめないこと。 これも大切なことです。
嫌いと決めつけない一度口から出してしまったり、「いやっ!」と言われてしまうと、お母さんは「この子はこの食べ物が嫌いなんだ」と決めつけてしまうことはありませんか?
食べられたらほめる
あきらめないでください。
何度も何度も口に入れて、味を覚えさせましょう。
案外、食わず嫌いの場合が多いものです。また、お父さんお母さん自身に好き嫌いがあって、その食品が一切食卓に載らない。これではいけませんね。
「食べられたら○○あげる」はやめましょう
いろいろなものをバラエティ豊かに出しましょう。
少しでも嫌いなものが克服できたら「おいしかったね!よく食べられたね!えらい、えらい!」と誉めてあげましょう。
嬉しくて、また誉められたくて、必ず好きな食べ物になるはずです。それから、注意をしなければならないことは交換条件で取り引きしないことです。
「これを食べたら○○を買ってあげる」とか「テレビをみてもいい」など、嫌々食べるのは、かえって嫌いにさせてしまいます。 -
子どもの好き嫌い(1)
好き嫌いと偏食
卒乳に成功し、離乳食にも少しづつ慣れてきます。
すると今度はお父さんお母さんの悩みは、子どもの《好き嫌い》です。どんちゃかの2歳~3歳の個人面談でも、「野菜を食べない」「肉を食べない」「魚を食べない」「果物を食べない」「卵を食べない」「牛乳を飲まない」などの相談が非常に多いようです。
そこで「好き嫌い」と「偏食」の違いを考えてみましょう。
「好き嫌い」と「偏食」の違い
「好き嫌い」とは牛乳は飲めないけれど、チーズやヨーグルトは食べられるというように、同じ栄養素の中でも、食べられるものと、食べられないものがある場合を言います。
「偏食」とは肉は食べられるけれど、野菜はまったく食べられないというように、栄養素が偏ってしまうことを言います。
ですから、多少の「好き嫌い」があっても、ひどい「偏食」でなければそんなに心配しなくても大丈夫ですよ。 -
絵本の読み聞かせ
絵本の読み聞かせをしていますか?
子どもは親に自分の大好きな絵本を持ってきて「読んで、読んで」とよくせがみます。
親は「またこの本?同じ本ばかり・・・」と少々うんざりしてはいませんか?
たまには親が読み聞かせたい絵本をじっくり聞いてほしいけど、 親の選んだ絵本は最後まで聞いてくれない・・ということもありますね。
でも同じ絵本でいいのです。
子どもが大好きな絵本を、大好きなお母さんやお父さんの膝の上でぬくもりを感じながら見聞きするのですから、こんなに素敵な時間はありません。
絵本の読み聞かせは絵本の内容より、むしろ親子のスキンシップの時間と考えてください。
絵本の読み聞かせは「想像力」や「コミュニケーション力」、「知育」に役立つので、気長に繰り返し読んであげてください。
なにも上手に読む必要はありません。
お父さん、お母さんが心をこめて読み、子どもとの【いい時間】を持つことが何より大切です。
絵本の読み聞かせ効果
絵本の読み聞かせは次のような効果があります。- 語彙が増えます。
「言葉が遅い子」「話さない子」「言葉が少ない子」ももちろん、どんな子にも言語力向上を期待できます。 - 繰り返し読むことで言葉の理解を深めます。
繰り返し読んで欲しいとお願いされたら、言葉の理解力をつけるチャンスですね。 - 絵本で春夏秋冬の季節感を感じ取ることができます。
「ひなまつり」「七夕」「お月見」「クリスマス」「お正月」「誕生日」などの行事を取り扱った絵本がたくさんあるので、選んでみてください。 -
「知育」教材としての役割があります。
子どもは自分の好きなことへの関心や興味が強く『もっと知りたい』という要求があります。
絵本や図鑑は、小さな子どもが知識を得るためのとても身近な教材ですね。 - 「しつけ」の一端を担います。
集中力がない、じっとしていられない、食事中座っていられない、おもちゃの扱いが乱暴、片づけが苦手など、心配なことがたくさんあります。
そんなとき、絵本の読み聞かせを継続すると、落ち着いて話を聞く習慣ができ、しつけも上手くいくようになりますよ。
上手な読み聞かせのポイント
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子どもを膝の上に乗せるか、子どもの横に座って読む。
なるべくスキンシップをとり、肌のぬくもりを親子で伝え合いましょう。
触れ合うことで心臓の鼓動や声の振動が伝わり嬉しい感動があります。 - 読み方は自由。好きな部分だけ読んでもよい。ストーリーにこだわらなくてよい。
作者は厳選した言葉や表現で文章を書いているので、文章のとおり読みたいところですが、聞く子の年齢や興味関心によって、自由に読みましょう。
好きな部分だけ読んでもいいんですよ。 -
親だけでなく、いろいろな人(祖父母、叔父叔母、近所の人など)に読んでもらう。
「親だけでなく、いろいろな人(祖父母、叔父叔母、近所の人など)に読んでもらう」良い点は、いろいろな人とのコミュニケーションが取れることです。
また、親以外の感想や価値観を子どもに伝える良いチャンスになるはずです。 -
読み手が心から楽しんで読むこと。
まず、読み手が「この絵本大好き!」であることが大切です。
読み方で楽しさが子どもに伝わります。 -
繰り返しのあることばなどは、子どもと一緒に声を出して楽しむ。
繰り返しの言葉がある絵本はたくさんあります。
例えば「おおきなかぶ」の『うんとこしょ、どっこいしょ』や「ぐりとぐら」の『ぼくらのなまえはぐりとぐら、このよでいちばんすきなのは、おりょうりすることたべること、ぐりぐら、ぐりぐら』などがあります。
繰り返しの部分は是非、子どもと読み手が一緒に声をそろえて大きな声で言ってみましょう。
絵本選びのポイント
絵本はいつから読んであげたらいいのでしょうか?
「生まれてすぐ」からです。
お父さんやお母さんの優しい声で語りかける良いチャンスです。 生まれたばかりでは、言葉がわからないから話しかけたり絵本を読んでもしかたないと思わないでください。赤ちゃんの脳にはお父さん、お母さんの言葉がちゃんとインプットされます。生まれたばかりでも発達は促してあげましょう。
どんな時に買ってあげればよいのでしょうか?
記念日や節目節目をおすすめします。
大切なプレゼントとして、「お誕生日」「クリスマス」「子どもの日」など、特別な日に渡してあげましょう。
0歳~1歳
- ストーリーより「音」「色」にインパクトがある絵本
赤ちゃんはストーリーを理解することはできません。
「わんわん!」などの動物の鳴き声や「ぴちゃ、ぴちゃ!」「ぶっ、ぶっー!」などの生活の音が出てくる絵本がおすすめです。
色は赤ちゃんにとっては、はっきりした赤・青・黄の原色がインパクトがあります。 - ページ数が少なく、小さい絵本
なるべくページ数が少なく小さい絵本が良いでしょう。
持ち運びが便利です。
ちょっとぐずった時に、電車や車や待合室などでもサッと出せます。 - 子どもがページをめくっても破れにくい絵本
優しい手触りの布でできた布絵本がおすすめです。
たくさん市販されていますので探してみてください。
自分で触ったりめくったりすることにより、五感の中の「触覚」を刺激したり、指先を刺激します。
2歳~4歳
- ストーリー性がある絵本
2歳~4歳になると語彙がだいぶ増えてきます。
簡単なストーリーがある話でも理解できるようになってきます。
「短く」「言葉の繰り返し」がある絵本がおすすめです。 - 子どもの生活と密着している内容の絵本
子どもが朝起きてから夜寝るまでの生活の中の出来事の話は、子どもが親しみを持って聞いてくれるのでおすすめです。
時には主人公の名前を子どもの名前に置き換えて読んであげると喜びますよ。 - 想像力が膨らむ別世界の内容の絵本
絵本の読み聞かせに慣れてきたら「想像力が膨らむ別世界の内容」を選んであげましょう。
子ども自身が話の「つづき」が作れる可能性のあるもの。
「もし~だったら…」と想像力を膨らますことができるものがおすすめです。
5歳以上
- 知的好奇心が広がる内容の本
5歳以上になると、子どもが興味関心を持っていることがもっと知りたいという欲求が出てきます。
0歳~4歳までの絵本に付け加え「図鑑」がおすすめです。
- 語彙が増えます。
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幼児語
赤ちゃん言葉の是非
人間はコミュニケーションがないと生きていけません。
コミュニケーションはジェスチャーや表情などでも伝えることはできますが、「ことば」はとても重要です。
やっと言葉を覚え始めた赤ちゃんや幼児が、「ワンワン(いぬ)」「ブーブー(くるま)」「おちゃかな(魚)」「おたら(皿)」などの赤ちゃん言葉(幼児語)を使います。
可愛いらしい、という点では良いのですが、いつまでも使うという訳にはいかないし、親も気になるので、徐々に直していきましょう。幼児語の種類
- 擬声音で言いかえているもの―「ワンワン(犬)」
- 正しい名称があるのに、別の言葉で言い表しているものー「まんま(ご飯)」
- 音が入れ替わってしまうーテレビ→テビレ
- 母音の変化―エンピツ→エンペツ
- 子音の変化―トモダチ→トモラチ
- 音の脱落―ユービン→ウービン
などがあります。
幼児語が直る目安
3歳くらいまでに、母音が全部正確に操れるようになります。
6歳くらいまでに、子音も全部正しく発音できるようになります。
ただし、「タ行」「サ行」「ザ行」は難しいので、時間がかかる場合があります。幼児語の原因
音を作り出す「舌」「唇」「上あご」の未発達が原因といわれています。
発達が完了すれば、自然に直っていくので、焦らずに待ってあげましょう。
叱って、言い直させたりする必要はありません。親の心構え
可愛らしいからといって、あいまいな幼児語を親も子どもと一緒になって使わないほうが良いでしょう。
「ワンワン」「ブーブー」などの擬声音の幼児語や、「まんま」「おんも」などの別のことばの幼児語は、違う単語を二度覚えなくてはならないので、なるべく使わない方が望ましいでしょう。
もし使う場合は、「ワンワンの犬がいるね」と両方言ってあげると、「ワンワン」=「犬」が結びつくので良いですね。