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子育てのヒント

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  • 子どもどうしのトラブル

    2022.02.16 (水)

    トラブルは子どもの成長の過程 社会性のめばえ

    2~3歳頃になると、一緒に遊ぶ友だちにも興味や関心が出てきます。
    そのため友だちどうしのトラブル、けんかも起こるようになります。
    2~3歳児はまだ気持ちのコントロールができない「自己中心的な年齢」ですから、けんかが発生するのはよくあることですし、当たり前のことと思いましょう
    友だちの存在が気になるのは社会性のめばえであり、成長のあかしなので喜んでよいことですよ。
    それでは、けんかやトラブルが起こるときの子どもの内面や、周りの大人の対処の仕方を考えてみましょう。

    けんかやトラブルになるときの子どもの内面

    2~3歳の子どもは友だちに対してこんな風に思っています。
    • みんなは楽しそうに遊んでいるな
    • 友だちが何をして遊んでいるのかな
    • 友だちと一緒に遊んでみたいな
    • 友だちはどんなおもちゃを持っているのかな
    • ぼく(わたし)も友だちと同じおもちゃがほしいな
    • ぼく(わたし)がいることに友だちは気がついているのかな
    • (順番)一番最初がいいな
    • (競争)絶対一番がいいな
    けんかはこんな風にして起こる
    一緒に仲良く遊びたいのに、なかなか自分から「あそぼう!」と言い出せないのが、2~3歳の頃の特徴です。
    自分に関心を寄せてもらうために、友だちをたたいたり、押したりする行動に出てしまいます。
    相手の友だちも何でたたかれたり押されたりしたのかわからず怒ってしまい「けんか」が発生します。
    また、しばらく仲良く遊んでいても、おもちゃの取り合いが始まる場合があります。
    おもちゃは全部自分のものと思い込んでいる年齢であるのと、まだうまく「貸して」と言えずにいきなり友だちのおもちゃを取ってしまってトラブルになります。

    けんかが起きたときの大人の対処法

    けんかが起きたときの子どもの内面はとてもシンプルであることを理解した上で、大人が子どもの気持ちを汲み取りながら対処することがとても大切です。
    とりあえずお互いに「ごめんなさい」を言いなさいと強要してその場を取り繕ったり、経緯が分からないまま「○○ちゃんが悪い」と決めつけてしまうことは子どもにとって良くない態度です。
    どのような経緯でけんかになったのか、どんな原因があったのか、できるだけ知るようにしてください。
    それぞれの子どもの気持ちをよく聞いて、「うん、うん、そうなの、わかったよ」と同意してあげましょう
    それだけでもたいていのけんかは落ち着き、収まります。
    こんなけんかはすぐに止めます!
    • だれかが泣き始めてしまう
    • 『一人』対『多数』 のけんか
    • 誰かが物(武器)を持っている

    友だちをたたいてしまう子どもは たたかれた経験のある子

    けんかやトラブルの中で、気に入らないことがあると友だちをたたいてしまう子どももいます。
    まだ相手に伝える言葉が豊富ではないので、伝えたいことばの代わりに手が出てしまうのです。
    たたくと「気持ちがスッとする」ことや「大人にかまってもらえる」という間違った認知をしてしまうと、やがて「たたくこと」をコミュニケーションの手段にしてしまうようになります。
    よくたたいてしまう子はどのような子かというと、「たたかれた経験がある子」です。
    例えば…
    • 友だち(少し年齢の大きい友だち)にたたかれた経験がある
    • 兄弟(特に兄や姉)にたたかれた経験がある
    • 親にたたかれた経験がある
    子どもをたたくことは「しつけ」とは言いません。
    たたくことは手っ取り早く子どもに言うことを聞かせようとする大人の傲慢さです。
    子どもをたたくことは今すぐやめましょう。
    子どもをきちんとしつけるには、大人が正しい方法を知っている必要があります。
    「子どもの叱り方」にも詳しく書いているので、参考にしてくださいね。

    子が友だちをたたいてしまったときの大人の対処法

    子どもが友だちをたたいた時、大人が「たたいてはいけません!」「謝りなさい!」と勢いで叱ってしまいがちです。
    子どもはその瞬間、エネルギーをため込んでいたり、頭に血が上っていたりするので、その場ですべて言い聞かせようとするよりは、時間がたって冷静になってから言い聞かせることの方が大事です。
    たたいてしまったその場では
    子どもには落ち着いた態度で「たたくことはいけないことである」と伝え、どうしてたたいてしまったのかその理由をよく聞いてあげましょう
    すぐに大きな声で叱りつけるようなことはせず、また痛みを分からせるというつもりで、大人がたたいた側の子を同じようにたたくようなこともしてはいけません。
    たたいてしまったことについては、友だちにきちんと謝るよう、促しましょう。
    時間がたってから、その日のうちに
    たたいたことすら忘れてしまっているのでは、注意する意味がないので、翌日ではなくその日のうちに、子どもと親が冷静になってから、「たたくことはいけないこと」と教えましょう。
    どのように伝えればよいかいくつか例をあげてみます。
    ◆ たたかれたら痛くて悲しいことをしっかり伝える
    「○○ちゃんがたたかれたらどんな感じがする?」
    「そう、痛いよね」「そう、悲しいよね」
    と、相手の子の気持ちを代弁して言葉で言い表して伝えます。
    ◆ ぬいぐるみに置き換えて理解させる
    例えば、絵本やぬいぐるみを使って「たたかれたクマさんは泣いているけれど、どう思う?」と問いかけると、子どもは素直に「かわいそうだね。痛いよね。たたいたらいけないよ。」とわかってくれます。
    ◆ 普段の会話に友だちの話題や名前をたくさん出す
    家庭でお風呂に入っている時、食事をしている時、おやつを食べている時、遊んでいる時、寝る前など、気持ちがリラックスしている場面で、お友達の話題や名前をたくさん出すと友達に親しみを持つようになり、けんかが少なくなります。

    いやなことを「NO」と言えるように

    友だちにおもちゃを「貸して」と言われたとき「どうぞ」ができるのは素晴らしいことです。
    ただし、いつもいつも我慢を強いるのは子どもにとってよくありません。
    「いや」と言えず、いつもおもちゃを取り上げられてしまう幼稚園・保育園は楽しくなくなってしまいますね。
    幼稚園・保育園に入るまでに、意思表示をしっかりできるようにしておくことはとても大切です。
    「貸してもいいときは『どうぞ』をして、貸したくないときは『いや』『ちょっとまって』と言おうね」と教えてあげましょう。
    どうしても言えないときは、言えるようになるまでお母さんが一緒に言う練習をしても良いですね。

    自分のもの・他の人のものを区別できるようにする

    トラブルを予防するために、自分のものと誰かのものを区別し、理解できるようになることも大切です。
    例えば、親の大切なものを子どもに触らせないようにすることで理解させることもできます。
    子どもが親の大切なものを触ろうとしたら、「これはお母さんの大事なものだから、貸せないのよ」とNo の意思表示をすることで、子どもが「嫌なときは『いや』と言っていい」と学ぶことができます。
    親が大事にしているもの、子どもが大事にしているものについて話をして、勝手に触らないようにしようね、と親子の間の約束をつくっても良いですね。

    子どもが乱暴な言葉を覚えてしまうときは

    「ばか」「うんち」など汚いことば・乱暴なことばを使いたがって困っています。
    あまり気にしすぎず、その都度、その言葉で傷つく子がいることを教えたり、大人がきれいな言葉を使うことを心がけることが大切です。
    「なんでそんなことを言うの!」と叱ってもあまり意味はありません。
    乱暴なことばは、子どもの成長の過程で必ず通るものです。
    聞きなれないことばや面白そうなことばは使ってみたいものなんですね。
    そういう言葉を友だち同士の会話の中で使うのが楽しかったり、大人の反応が面白いと感じていたりしているので、強くしかりつけても逆効果です。
    ただ、人を傷つけたり、まわりを不愉快にする言葉は、その都度「良くない言葉だよ」と落ち着いた態度で教えてあげましょう。
    または、「お母さんはその言葉、あまり好きじゃないな」とその場で伝えたり、周囲に影響がないものはあえて放っておくのがいいでしょう。
    そして、ゆっくり話ができる時間に、使って欲しくない言葉とその理由を伝えます。
    このときには、絵本やぬいぐるみを使って「その言葉を言われたぬいぐるみのクマちゃんはどんな気持ちがする?」と聞いてあげてください。
    言われた人も、周りで聞いている人も、気持ちよく思っていないことも教えましょう。
    3歳頃は、いい言葉も悪い言葉も吸収する時期です。
    悪い言葉を気にするよりも、お父さん、お母さん自身が素敵なことばを意識して話すことが大切ですよ。
    感覚の言葉や、ポジティブな形容詞をいっぱい話してみてください。
    「あれ」「これ」ではなく「右の○○を取ってね」と主語と動詞・動作の対象をちゃんと使って文章で話してみてください。
    家族同士のあいさつ「おはよう」「ありがとう」「ごめんね」のやりとりを見せていると、子どもも自然と友だち同士いい会話ができるようになってきます。

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