『立てば這え、這えば歩めの、親心』

と昔から言われているように、親は子どもの成長を楽しみしながらも、少しでも早い成長を願っています。
人間は「歩く」という本能があるのでしょうか。新生児でも「原始歩行」といって、両脇をもって立たせるように抱くと、両足を交互に出して歩くようなしぐさをします。
早い・遅いはあっても体に支障が無い限り、いずれは歩くようになるのであまり心配をしたり、無理をしないようにしましょう。
1歳前後になると、個人差はありますが、次のような順序で歩くことができるようになります。
10~12ヶ月
- つかまり立ちができる
- 伝い歩きができるようになる
つかまり立ちができるようになると、赤ちゃんは伝い歩きを始めます。
その時、つかまるのもが倒れないように注意しましょう。
活動範囲が広がり、運動量が増えるので、体重の増加がゆるやかになります。
赤ちゃん体型から、幼児体型に変わっていきます。
1歳~1歳6ヶ月
- 一瞬だが、手を離して立っていられる
- よたよたと数歩、歩ける
- 一人歩きができる
1歳の誕生日を迎える頃には、約50%の子どもが歩き出すようになり、1歳3ヶ月では80%、1歳6ヶ月頃になると、ほとんどの子が歩くことができるようになります。
歩き始めると、体形はますますスマートになります。
運動機能も発達し、階段の上り下りをしたり、すべり台やぶらんこなどの遊具であそべるようになります。
1歳6ヶ月~2歳
- 早歩き、小走りができる
運動能力がぐ~んと発達する時期です。
早足だったのが、走り出す子もいます。
運動能力に個人差が目立ってきます。差があるのは当然のことですから、他の子と比べないようにしましょう。
ただし、運動能力をUPさせるためには外遊びを十分にさせたり、抱いてばかりいないようにしましょう。
- あとずさりができる
2歳~5歳
- 走れる
- 階段を上る
- 両足をそろえてとべる
- 片足でたてる
- ジャングルジムにのぼれる
- 速く走れる
2歳~5歳頃になると「運動機能は一人前!」です。
手足がスマートになり、筋肉もついてきます。
この時期に、全身をつかってたくさん運動をすると、運動能力がぐんぐん発達します。
また、運動の楽しさを知るのもこの時期です。
ちょっと心配 Q:A
Q:一歳6ヶ月になるのですが、まだ歩きません。いつになったら歩けるようになるのでしょうか?
A:つかまり立ちができるようになると、伝い歩きを始めます。
そのまま歩いてしまう子もいますが、個人差があるので、無理に歩かせることはありません。
また、赤ちゃんの「歩きだそう」という気持ちが大切です。その気持ちが歩行を左右します。少しでも歩こうとする兆しがあったり、1~2歩歩き出したら〈ほめて〉あげてくださいね。
Q:O脚で心配です。
A:歩き始めはO脚が多いので心配はいりません。
1歳6ヶ月~6歳頃には治ります。
Q:歩き始めの子に、足のためにいい運動はありませんか?
A:産まれたときは扁平足ですが、体を支えるには扁平足では不安定です。
土踏まずのアーチは成長と共に徐々にできていきます。お薦め遊び歩きは・・・
- カニあるき(横歩き)
- 風船あそび(風船つきをする⇒つま先立ちをするのでよい)
- ペンギン遊び(親の足の上に乗って歩く⇒足の指に力が入るのでよい)
Q:良い靴選びは?
A:歩き始めはO脚が多いので心配はいりません。
1歳6ヶ月~6歳頃には治ります。
- つま先が広い靴を選ぶ
赤ちゃんや幼児の足の形は、つま先が扇状に広がっています。
歩くたびに指先が広がる、つま先が広い靴が適しています。
- 指が曲がりやすいを靴を選ぶ
靴底は柔らかいほうが良く、1/3のところで曲がるのが理想的です。
- つま先がそり上がっている靴を選ぶ
つまずいたり転んだりしないようにつま先に「反り返し(そりかえし)」があると良いです。
- 足首・かかとが固定している靴を選ぶ
かかとは硬い方が良いです。足をしっかりサポートします。
- サイズは最適(ぴったり)なサイズを選ぶ
赤ちゃんの足は大部分が軟骨でできています。
サイズが合わない靴をはき続けると、体の骨格までゆがんでしまうことがあるので気をつけましょう。
- 通気性の良い靴を選ぶ
赤ちゃんの足は汗っかき。
小さいけれど汗腺の数は大人と同じです。
※靴のサイズは子どもの足を、靴底に当ててサイズを選びましょう。
